マネジメントオブザベーション(MO)

たかが手すり、されど手すり

安全文化を実装する上で、特に大切なキーワードは、「Compliance(コンプライアンス)」,「Excellence(エクセレンス)」,「We all do(ウィーオールドゥ)」です。

これらを日本語に訳して「法令・ルールを遵守すること」「法令・ルールを超えた行動を行うこと」「全員が行うこと」としても、決して悪くはありませんが、どうしてもしっくりこないことから、私たちは、(この3語だけは)あえて英語表記を使わせて頂いています。

そのような中、私たちはこれまで、階段の手すりを持つという「正しいふるまい」をエクセレンスと捉え、皆様にご説明してきました。

それは、「手すりを持つ」という基本行動は、一般には、ルール(決まり)ではないと整理してきたからです。

付け加えるならば、手すりを持つという行為は、従業員の不平不満や言い訳を生みやすいため、非常に身近な意識改革(リスクゼロはありえない確率の問題として理解すること)を体現できる題材として、常に使用してきました。

ところで先日、一緒にお仕事をさせて頂いている企業の安全担当の方が、こうおっしゃいました。

(先方)「うちの会社では、実は、階段の下りは手すりを持つというルールがあります。ですので、階段の昇りで手すりを持てば、それはエクセレンスということですね」

(私)「はい。そのとおりです」

多くの皆様とお仕事をさせて頂く中で、私たち自身、これまで気付かなかった切り口を教えて頂いたり、より確信を深めたり・・・、常に、勉強させて頂いています。

安全は、コンプライアンスだけでは確保できません。
固有で、特別な、原子力施設であれば、なお更です。

エクセレンス、即ち、リスクマネジメント(リスクゼロはありえない確率の問題としてマネジメントすること)が特に重要になります。

だからこそ、コンプライアンスとエクセレンスの違いをしっかりと理解していないと、マネジメントオブザベーションというツールは使いこなせないのです。

同志の皆様に、心よりお礼申し上げます。

では皆様、よい休日をお過ごしください。

また、連休中も休まず、業務にあたられる皆様、大変お疲れさまです。

ご安全に。

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